自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

パフォーマンスマネジメント

「行動分析学―効率的な時間の使い方―」『調査月報』2021年5月号(5月5日発行)の補足資料

『調査月報』2021年5月号(5月5日発行)に掲載された「行動分析学―効率的な時間の使い方―」の補足資料です。本文は日本政策金融公庫のサイトを参照してください。 「時間を効率的に使う」をテーマに行われたじぶん実験や私が関わった企業における事例から,…

『リーダーのための行動分析学入門』が中国語に翻訳されました。『這是你的團隊,你會怎麼帶?:部屬為什麼不照我意思行動?怎麼改變? 管理者必學的行為分析技術』だそうです。

弊著『部下を育てる! 強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門』(日本実業出版社)の中国語版が台湾で出版されました。 表紙からはまるでかつての宝島のようなムック本的印象を受けますが、ぱらぱらと頁をめくった限り、中身はそのまま訳されて…

日経ビジネスオンライン 慶應ビジネススクール:経営変革、成否はリーダーの「行動」

『部下を育てる! 強いチームをつくる! リーダーのための行動分析学入門』を書くときにたいへんお世話になった、CLG Japan代表のダニエル・ガイスラー先生が慶應大学ビジネス・スクール(KBS)で担当されている授業が日経ビジネスオンラインで紹介されていま…

こんな本書きました:『リーダーのための行動分析学入門』

京都で開催された国際行動分析学会(ABAI)も大盛況のまま終了し、この夏、というか春から、ずっと続いてた常識を越えた忙しさも一段落。ようやく一息つけそうです。 というわけで、9月17日に刊行された拙著のご紹介です。 『リーダーのための行動分析学入門…

【お知らせ】 (満員御礼:締切済)パフォーマンス・コーチング研修会 2014年10月4日 10:00-17:00 法政大学市ヶ谷キャンパス

【定員を超過した参加申込みをいただき、ありがとうございました。今回はこれで締切らせていただきます。またの機会にご参加下さい。定員締切りのお知らせが遅れてしまい、申し訳ございませんでした】 Twitterなどで告知していた、企業に対する行動コンサル…

『The Behavior Breakthrough: Leading Your Organization to a New Competitive Advantage』

Julie Smith 先生の特別講義『成果を出し続ける経営マネジメント 行動分析学にもとづいたアプローチ』が無事に終了しました。 前夜に韓国から到着し、昨日も講演前後にはビジネスミーティングがあり、本日午前中にはアメリカに帰国されるというタイトなスケ…

いよいよ来週:特別講座『成果を出し続ける経営マネジメント 行動分析学にもとづいたアプローチ』 様々な事例が紹介されることになりそうです。

来週の金曜日に法政大学で開催される特別講座のスライドが届きました。 ざっと見たところ、具体的な実践例がかなり含まれています。 病院における医者の行動マネジメント、航空会社のグランドスタッフによる顧客サービスの向上、家電のコールセンターのサー…

確定版!! 来る11/8(金)に、行動分析学をもちいた経営コンサルティングを提供しているContinuous Learning Group の Julie Smith 博士 による特別講義を法政大学で開催することになりました。少人数での質疑応答セッションも開催します(先着20名ほど)

Continuous Learning Group (CLG)は Fortune 100 の企業や米国の行政機関に対してコンサルティングサービスを提供している会社で、 Julie Smith 博士は Leslie Wilk 博士と共にこの会社を創業し、自らコンサルタントとして仕事をされてきた先生です。 お仕…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その13)「信頼するということ」

名言〔第18位〕:「信頼するということ」 解釈: 部下がリーダーについていくかどうかは、リーダーの言行一致度とその一貫性にかかっている。言語行動と非言語行動が一致していること(やるといったことをやる、やらないといったことはやらない)、一致した…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その12) 「対立なければ決定なし」

名言〔第19位〕:「対立なければ決定なし」 解釈: (「反対意見がでない案件は採用すべきではない」と主張する真意がわからないので、あくまで予測ですが)企業の経営を左右する案件については、賛成/反対の両方の意見表明を明示的に強化する随伴性を準備し…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その11) 「明日のために今日何をなすか」

名言〔第20位〕:「明日のために今日何をなすか」 解釈: 経営に影響する、将来の景気や経済・社会環境を起こりえる行動随伴性の変化として予測することも重要であるが、予測だけに終わっては意味がない。 必要なのはそのような変化に対応できる、今日できる…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その10) 「顧客にとっての価値」

名言〔第21位〕:「顧客にとっての価値」 解釈: 企業や組織の生存はその活動を強化する顧客の行動によって決定する。顧客の行動は企業や組織から対価を支払って受取る商品やサービスによって強化される。すなわち、好子消失による弱化を上回る好子出現によ…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その9) 「明日のために今日なにをなすか」

名言〔第22位〕:「明日のために今日なにをなすか」解釈: 「明日何をすべきか」ではなく「明日のために今日なにをすべきか」。拡大解釈すれば、「明後日のために今日なにをすべきか」、「来週のために今日なにをすべきか」、「来月、来年のためになにをすべ…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その8) 「成果をあげることは習慣」

名言〔第23位〕:「成果をあげることは習慣」 解釈: 「成果をあげるのは才能ではない」〔第25位〕にもあったように、組織で成果をあげるために必要な仕事はすべて学習可能な知識や技術--すなわち「行動」--である。成果をあげるために必要な仕事は複雑で、…

【資料】パフォーマンス・マネジメント:組織における行動分析学

[WorkItOut!!からの引越し案内] めちゃくちゃ古い資料ですが、WorkItOut!から移動させておきます。 このワークショップでは、1998年12月19日に立命館大学で開催された行動分析学会公開講座『ヒューマンサービス領域における応用行動分析:プロフェッショナ…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その7) 「リーダーとは何か」

名言〔第24位〕:「リーダーとは何か」 (これだけだと「リーダーとは何か」がわからないので引用します)。 効果的なリーダーシップの基礎とは、組織の使命を考え抜き、それを目に見える形で明確に定義し、確立することである。リーダーとは、目標を定め、…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その6) 「成果をあげるのは才能ではない」

名言〔第25位〕:「成果をあげるのは才能ではない」 解釈:成果をあげる人(performers)とそうでない人(non-performer)の違いは“才能(talent)”という仮説的構成体によるものではなく、習慣や行動やルールによるものであるというのは、まさに行動分析学…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その5) 「組織の存在意義」

名言〔第26位〕:「組織の存在意義」 解釈:「組織とは目的ではなく手段である」という考え方はまさに行動システム分析そのものである。Gilbertの階層的視点の分析にしろ、Brethowerのトータルパフォーマンスシステム(Total Performance System: TPS)にし…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その4) 「組織は戦略に従う」

名言〔第27位〕:「組織は戦略に従う」 解釈:組織の構造は組織の機能が効率よく果たせるように変形できるように設計すべきである。いわゆる「べき論」や流行で組織の構造をつくっていくと失敗することが多い(たとえば「組織はフラットであるべき」とか「ピ…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その3) 「利益とは目的ではなく条件」

名言〔第28位〕:「利益とは目的ではなく条件」 解釈:企業活動という集団行動は経済的好子(利益)ではなく、社会的貢献(生みだすべきモノやサービスを生みだしているかということ)や顧客サービス(生みだすモノやサービスが顧客にとって充分な好子や強化…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その2) 「理論は現実に従う」

名言〔第29位〕:「理論は現実に従う」 解釈:企業において従業員や顧客や管理職の行動について、環境と行動との相互作用(「〜のときに〜したら〜となった」というオペラントや「〜によって〜する」が引き起こされる」というレスポンデント)を一つひとつ明…

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その1) 「総体は部分の集合とは異なる」

もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら岩崎 夏海 ダイヤモンド社 2009-12-04売り上げランキング : 2Amazonで詳しく見る by G-Tools 『もしドラ』(最初聞いたときは「もしドラッカーが高校野球の女子マネージャーになった…

Kzokuコラボ企画:ケーゾクはチカラ! その7(番外編)

春もうらら、と言えるほどまで暖かくなりませんね、なかなか。 それでも大学周辺の桜は咲き出してます。今週末の入学式までには満開を迎えることでしょう。 さて今回は連載記事「ケーゾクはチカラ!」の番外編として、今年度、ゼミ生の一人が卒論で取り組んだ…

Kzokuコラボ企画:ケーゾクはチカラ! その6(最終回)

前回の記事から6ヶ月が過ぎました。執筆をサボっていたわけではなくて、Kzokuでほんとうにダイエットが継続できるかどうかを身をもって検証するために、半年間、1ユーザーとしてひっそりと取り組んでいたのです(注1)。 百聞は一見にしかず。まずは過去1…

私はこれでタバコをやめました。

「世界禁煙デー」という日があるそうです。WHOが定めた日ということで(5/31)、今年は各国政府がメーカーに対して、黒ずんだ肺や黄ばんだ歯の写真などをタバコの箱に印刷するように要請したそうです。 いわゆる嫌悪療法ですね。 ちなみに自分は学生時代から…

Kzokuコラボ企画:ケーゾクはチカラ! その5

前回までのあらすじ なぜなぜ5回法を使ってダイエットする理由を見直した島宗は、体重や体脂肪率の低下そのものを目標にするのではなく、テニスやクライミングの上達を目指したセルフマネジメントにKzokuを活用すべく、まずはベースラインの測定を始めたので…

Kzokuコラボ企画:ケーゾクはチカラ! その4

今週も再びジャンプがありました。昼にマック(ダブルクォーターパウンダーセット+ベーコンレタスバーガー単品)、夜にラーメン+餃子+サービスのライスを食べた成果です。 一日三食、毎日30日間、マックを食べ続ける社会派ドキュメンタリー風コメディ映画…

Kzokuコラボ企画:ケーゾクはチカラ! その3

まずは今週のマイダイエット報告から。 Kzokuのグラフを見ていただくとわかるように、今週も順調に体重が減りました。一カ所グラフがジャンプしているところは、日曜日に開催された学会の懇親会で学生にそそのかされ、柿の種をたらふく食べてしまい、その後…

Kzokuコラボ企画:ケーゾクはチカラ! その2

今週から体重と体脂肪率と行動の記録をKzokuを使って再開しました。Kzokuでは「やること」をチェックリスト形式で登録し、こんなふうに毎日記録していきます。 「やること」は自分で決めてもいいし、"プランNavi"を使って専門家が提供しているコースから選ぶ…

Kzokuコラボ企画:ケーゾクはチカラ! その1

2年前から共同研究を進めてきたキー・プランニング社のダイエット支援サイトKzokuがあのlivedoorからも利用できるようになりました。 過去1年間にわたる体重・体脂肪率のグラフがPCから見れたり、携帯からもグラフ表示やメッセージ受信、コメントの読み書き…