自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

2014-03-01から1ヶ月間の記事一覧

ホンモノとインチキを見分ける手がかり:カタカナ英語

大学でも学会でも、政治でも行政でもマスコミ関係でも、この人の言うこと信じられるかなというときに私が手がかりにしているのがカタカナ英語です。 「テレビ」とか「アイドル」とかのように、もはや日本語化しているカタカナ英語のことではなく、日本語に同…

増税前の駆込み消費:時限付き好子消失阻止モドキ

4月からの消費税アップにさいし、増税前の駆込み消費行動が増加しているようです。小売業界はじゃんじゃかセールして、マスコミもそれを煽っています。 同じ商品が額面上3%値上がりするというわけで、支払う毎に値上がりぶんのお金を失うことになるので、そ…

行動分析学から心理学の基礎概念を解釈する(番外編): 行動分析学の概念を他の心理学から解釈することは可能なのだろうか?

法政心理の大学院入試で出題する可能性のある用語(法政心理キーワード)を行動分析学の概念に翻訳しているこのシリーズですが、ふと、三つのことを思いつきました。 ひとつめ:はたして逆はあるのだろうか? すなわち、行動分析学の概念を他の心理学から解…

行動分析学から心理学の基礎概念を解釈する(その17):睡眠

定義: 「持続的な意識消失と、全般的な身体機能の低下状態であり、覚醒と対をなして周期的に生じる脳の生理的な活動様態である」(『心理学辞典』(有斐閣), p. 464)。 行動分析学的解釈: スキナーは Science and Human Behavior で、睡眠を、周期性をも…

森元総理の発言について蒸し返して考えたこと:問題はそこじゃないと思うのだ。

昨日の記事で真央ちゃんを引き合いにだしたこともあって、過ぎた話を蒸し返すことになりますが、森元総理の発言について私見を述べておきます。例の「大事なときには必ず転ぶ」ってやつです。 最初この発言がマスコミやネットに流れたとき、真央ちゃんへの同…

人はなぜ祈るのだろう?

教会で祈りを捧げたり、神社で手を合わせたりするように、宗教的慣習として決められた手続きや約束事に則って行われる「祈り」もあれば、より日常的な“願い”としての「祈り」もあります。 ソチオリンピックのフィギュアスケートでは真央ちゃんの演技に対し、…

正しいコピペの方法を教えるべし

「コピペ」ってすでに辞書にまで掲載されている立派な(?)日本語なんですね。Macに標準装備されている「スーパー大辞林」では、「コピペ」→「コピー-アンド-ペーストの略」→「コピー-アンド-ペースト」→「コンピューターのデータ編集作業で,文字や図形などの…

はるがきた:やんちゃな小犬の子育日記(21) 「サポートブック」を作ってみました

これまで私が出張するときには友達や親戚にうちに泊まりに来てもらっていました。でも、いつでもそうできるわけでもなく、先月の出張では泊まりに来てくれる人が見つからず、本来1泊するところを強行の日帰り出張にしてもらいました。4月から通常の生活に…

風邪でダウンを次回の教訓に

サバティカルも大詰めというのに酷い風邪をひき、数年ぶりにのべ6日間も寝込んでしまいました。ゼミ生には以下のように訓示(?)をたれているのに、桜咲く前にだらしなさ満開です。 体調管理について 大人になると健康管理は仕事の一つになります。具合が悪…

人はなぜ電話中に歩き回るのだろう?

TBSラジオ『安住紳一郎の日曜天国』が最近のお気に入りです。ポッドキャストのみならず、radikoで配信されている全2時間ぶんの放送をラジ録2というソフトで予約録音して、ジムや車で聴いています。 いつだったかの放送でリスナーからのお便りに「人はなぜ電…