自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

2005-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ABAレポート#3:自閉症児に遊びを教える

修論のネタ探しに、自閉症児に遊びを教える研究を集中して見て回った。 流行はビデオモデリングとPivotal Response Trainingの流れの仲間遊びの指導だ。 遊びを教えるには、指導プログラムの中に遊び行動が自然に強化されるような随伴性を設定することが重要…

ABAレポート#2:IOA

ABAに来るたびに女性の参加者や発表者が増えているような気がする。今年は8対2(♀:♂)くらいだろうか。 自閉症の療育や支援の仕事をしている、各地のセンターのディレクターやセラピスト、教師や研究者が増えているからだと思われる。 (特に若手の彼女ら…

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先週の更新回数は{5}回でした。

ABAレポート#1:自立を支援する加配

国際行動分析学会(ABA)の初日はワークショップから。 今回は 「Strategies for Successful Inclusion Programming in a Public School Setting」に参加した。 マサチューセッツ州の公立学校 Marlborough Public Schools のスタッフが、応用行動分析でイ…

『行動の基礎−豊かな人間理解のために−』

駒澤大学の小野先生の書き下ろし(?)作品。行動分析学の基礎領域全体がバランスよくまとめられている。 言語行動の章では刺激等価性についても解説されていて、人間の高次の認知活動を行動分析学の基礎概念で分析するのに役立つ。 タイトルにあるように、人間…

血液型信仰の行動分析

血液型と性格との間に何らかの因果関係があるとは思わないけど、これだけ血液型信仰が広まると、その影響が生じることはあるかもしれない。 たとえばB型やAB型の人は「少し変わっている」というのがこの業界の定説である。 友達同士で旅行に行くという場…

血液型信仰の行動分析

血液型と性格との間に何らかの因果関係があるとは思わないけど、これだけ血液型信仰が広まると、その影響が生じることはあるかもしれない。 たとえばB型やAB型の人は「少し変わっている」というのがこの業界の定説である。 友達同士で旅行に行くという場…

『LD/ADHD/高機能自閉症等の理解啓発ハンドアウト』

日本支援教育実践学会が刊行した特別支援教育の"ハンドアウト"---というより、ここまでくると立派な教科書ですね。 ここから郵便で冊子を購入することもできれば、ここからPDFをダウンロードすることもできます(PDF版はナンと無料!)。 京都市西総合養護学…

親子の意識のズレ

親子の意識はいつだってズレているものである。インターネットの使い方に関しても例外ではないようだ。 全国PTA協議会による調査中学2年の子どもがアダルト画像を見ていると思う親:0.9% アダルト画像を見ている中学2年の子ども:11.8% 親は子どもの行動…

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先週の更新回数は{5}回でした。

『ウェブログのアイデア!』

ブログのネタが連続しますが.... この自然と人間を行動分析学で科学するには毎週1000件以上のアクセスがある。 当然ながら眞鍋かをりのここだけの話とか室井佑月blogにはかなうべくもない(競争するわけじゃないけど)。 知人や匿名の読者から「内容が難しす…

「ブログ」利用335万人

総務省が行なった「ブログ」に関する調査報告が新聞に掲載されたので引用しておく。 総務省の分析利用者:335万人 閲覧者:1651万人 2年後の予測:2.3倍 2年前、学校教育実践センターのプロジェクトとして、教育用ブログスペースを大学内外にレンタルする…

『ウェブログの心理学』

タイトルが気になって読んでみた。 この本の前半にかなり詳細に解説されているように、日本では「ブログ」が導入される前からネットで日記を書くシステムがかなり浸透していた。自分もNiftyのサービスを使って「庭球日記」なるものを作っていたことがある。 …

定点観測

仙田満こども環境学会会長都市の子どもたちの遊び場は路地遊びが中心だったが、自家用車の普及によって子どもたちが道端から追いやられた。道のスペースは様々な遊び場をつなぐ役割も果たしており、これが失われたことで遊び環境が大きく変化してしまった(…

専門性向上のために

特殊学校免許 50年ぶりに改革ところで免許の科目っていうのは大学で履修するんだろうけど、現場での指導に役立つスキルとはかけ離れたものも多いのが実際である。現場とはほど遠いことを研究していたり、現場指導ができない大学教員が多いからだが、現職で…

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先週の更新回数は{6}回でした。

応用行動分析は“療法”ではありませんが...

「応用行動分析は“療法”ではありません」−授業や研修で、口が酸っぱくなるほど繰り返し言っていることの一つだ。 教師や保護者にしてみれば、すぐに使える指導方法とか○○療法に関心があるわけで、「応用行動分析は科学なんですよ」なんて言っても、正直なか…

カラス、なぜ泣くの

カラスによる被害が全国のゴミ集積所の大きな悩みとなっているらしい。 これに対し「カラス博士」の異名をとる宇都宮大学の杉田昭栄教授は、化学メーカーと共同で黄色の半透明のゴミ袋を開発した(日経新聞, 2005.5.9, p.34)。 カラスの視覚では黄色が強調…

『自閉症児の学習指導-脳機能の統合訓練をめざして-』

『自閉症児の学習指導-脳機能の統合訓練をめざして-』佐々木正美【著】学習研究社 TEACCHの世界では伝道者とさえ呼ばれることがある佐々木正美先生の昔の本を読んだ。まだ日本にTEACCHが紹介される前に書かれた本のようで、内容はタイトル通り、感覚統合の考…

ルール過剰支配行動なニッポン

個人情報保護法が施行されてから、学級名簿を作らない学校が増えているらしい。友達に年賀状を出すために、ひっそりと友達の家を自転車でまわり、近くの電柱に貼ってある番地表示をメモする子どもさえいるという。 私の師匠のマロット先生はよく「日本人はル…

blogの更新

先週の更新回数は{4}回でした。 過去数週間、お試しで使ってみたBLOG Meter。 横軸が最大一ヶ月ぶんしか表示できないとか、週一でデータを更新すると、データがない6日ぶんを折れ線で補完してくれないとか、いくつかの不満もかかえながら、今日から本格活…

2つのMacを1つでコントロールする

研究室のMac、実験室のMac、自宅のMacはそれぞれキーボードのキー配列やサイズが微妙に異なる。それぞれのキーボードをそのまま使うと入力エラーがものすごく多くなってイライラする。だから、すべてのMacに同じキーボードをつなげて使っている。 自分が使っ…

みんなでつくる百科事典:続報

以前、どこかで紹介したような気もするのだが(J-ABAニューズだったかな)、ネットで閲覧できる行動分析学の用語集はすでにいくつか存在している。すべて英語版だけど、英語の論文とかを読み進めるのには役に立つと思うので、まとめて紹介しておく。 ・Unive…

からだであそぼ

NHK教育で平日の朝に放映中の「からだであそぼ」に注目している。 松岡修造が子ども(たいきくん)にテニスを教えているコーナーをたまたま観て、こりゃ面白いと録画したら、他にも歌舞伎やサムライの動き(ナンバ)や、からだほぐしなど、コーディネーショ…

みんなでつくる百科事典

ウィキペディア(Wikipedia)は誰でも自由に内容を編集できる百科事典。WikiというCMSを使ったネット上の壮大なプロジェクトだ。 現在、サマースクールの準備として応用行動分析学の用語の整理をしているのだが、一人でするにはたいへんすぎると、ため息ばか…

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