自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

自然

サステイナビリティ学と"えこぴょん"

前期も終了したので、来年度の国際会議「持続可能な世界をつくる行動改革のための国際会議」(Behavior Change for a Sustainable World)の準備を始めた。 岡山大学の長谷川芳典先生にご紹介いただいた(関連記事)、東大を拠点とした連携研究機構-IR3S-を…

ザリガニの「意志」?

ザリガニにも「意志」 歩く1〜2秒前、脳に活動北海道大学の加賀谷勝史学術研究員と高畑雅一教授は、ザリガニが歩行などするときに働く脳の仕組みを解明した。実際に歩く1〜2秒前に、脳の神経細胞が活動を始めていた。同じ現象は霊長類などでも確認されて…

地球温暖化と行動分析学:The Behavior Analyst の最新号に特集が掲載されています。ダウンロード可能です。

今年5月の国際行動分析学で招待講演を行ったオハイオ州立大学・地理学科の Lonnie G. Thompson 教授による論文と(氷河の消失とCO2の増加から地球温暖化を検証し,警鐘しています),この警告に対する行動分析学家からの提案が6つの意見論文として掲載されて…

これ、なんていう錯視だっけ。

嵐のような一日の後、日没寸前、大島の海岸から見えた富士山。 でも、実際に目に見えていたのはこんな感じ(レタッチのスキルがないから雑な仕事ですみません)。 景色に感動して撮ったのに、写真を見ると実物とは全然違っていてガッくりしたことありません…

静電気と権力者への媚び

冬になって空気が乾燥してくると、静電気が天敵としてあらわれる。 なぜか人より静電気を受けることが多い。肌が乾燥しているんだろうか? 特に研究室のドアだと、部屋からでるときは100%に近いくらいでピシッとやられる。 指先にくる痛みと、驚きのダブルシ…

石は計算しない

「鳥が群れたりアリが秩序だって動いたりするのはなぜか。生物がアルゴリズムに基づき情報処理しているからで、『自然は計算している』ともいえる。自然や社会に潜むアルゴリズムの解明が新しい挑戦分野だ」 2008年度の京都賞を受賞したカリフォルニア大学バ…

感受性にモダリティ格差?:画質と音質

とうとうウチにも地デジ対応液晶TVがやってきました。中型だけどハイビジョン対応。世界に誇る亀山産(笑)。 アナログ放送との差は思ったより歴然としていて、しかもノーマルとハイビジョン放送の違いも段違い。 というか、納品直後は微々たる違いだなぁと…

後天的な性質も遺伝する?

日経新聞の『常識を疑う』という囲み記事で奈良先端科学技術大学院大学の佐藤浩教授へのインタビューが取り上げられていた(2006.1.23)。 後天的に学習したことは遺伝しないというのが常識なのだが、この“獲得形質遺伝”は植物では確認されていて、分子生物…

科学大好き宣言

NASAのすい星探索プロジェクト、その名も「ディープ・インパクト」が成功した。 秒速30kmで飛んでいるすい星に、秒速10kmの探索機をぶち当てるんだから、すごい技術。映画を超えたリアリティだ。 CO2を光合成なしに食べてしまうバクテリアの話とか、最先端の…

カラス、なぜ泣くの

カラスによる被害が全国のゴミ集積所の大きな悩みとなっているらしい。 これに対し「カラス博士」の異名をとる宇都宮大学の杉田昭栄教授は、化学メーカーと共同で黄色の半透明のゴミ袋を開発した(日経新聞, 2005.5.9, p.34)。 カラスの視覚では黄色が強調…

反射的に

実験装置を作るのに久しぶりにハンダごてを使って工作していたら、火傷してしまった(ブザマ)。 コードを踏んづけた途端、机から落下したハンダごてを“反射的に”つかもうとしてしまったのだ(疲れがたまってくるとこういう過剰般化が起こりやすくなるような…

行動展示!

クローズアップ現代(NHK)で、北海道・旭川にある「旭山動物園」の特集をやっていた。 つい何年か前までは廃園の危機に瀕していたこの動物園。「動物のすごさを見せる」という方針を打ち出して以来、入場者数を飛躍的に伸ばしたという。 オランウータンが地…