自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

学生が互いに助け合うピアサポーターにこれからも期待しまっす。

学生が学生を支援「ピア・サポート法政大学では、新入生対象のよろず相談や、課外教養活動、ボランティア支援、キャリア支援、障がい学生支援など多様な場面で、学生スタッフが学生を支援する光景が数多く見られる。小中学校や高校で話題となることが多いピア・サポートを応用した取り組みで、文部科学省の「新たな社会的ニーズに対応した学生支援プログラム」(学生支援GP)にも採択された(日本経済新聞, 2010/10/25, 朝刊, p. 29)。

 知らなかった。うちの大学って「ピア・サポート」でGP採ってたんだ。

 心理学科では昔から「ピア・サポーター」が組織されていて、学生たちが主体的に勉強会などを開催しています(たぶん大学のGPとは無関係に)。

 たとえば自分は1 年生前期の心理学基礎実験という実験実習を担当しています。この授業では大学に入学してきたばかりのホッカホカの1年生が心理学の実験実習を行い、データを分析し、レポートを書きます(というか書く練習をします)。

 WordやExcelをいきなり使いまくることになるので、高校までにPCにあまりさわったこともないという学生さんは鳩が水鉄砲をくらったような状態になります。

 こんなとき頼りになるのがピアの勉強会。先輩が手取り足取り教えてくれるし、それをきっかけに友だちもできるみたいだし。

 実際、心理学基礎実験の授業評価に「ピアの勉強会をもっと開いて下さい」なんて要望が書かれていたりもします。

 昔だったら、先輩後輩のこういう人間関係は自然発生的に出来上がるものだったように思うのだけれど、今はある程度の構造はつくっておいて、でも運営は学生の自主性に任せて、ゆる〜く回すというのが機能するみたいですね。