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昨日の夕刊にAppleが携帯電話業界に参入という記事があったので、さっそくAppleのサイトでMacWorld Conference におけるスティーブ・ジョブズの基調講演を閲覧した。
これは凄い。
新聞記事に「iTunes付き携帯」とあるのは大間違いというか認識不足。これは携帯電話というよりは、ネットやメディアにアクセスするための小型コミュニケーションデバイスであり、その手の携帯端末におけるヒューマンインターフェイスのイノベーションだ。
機械式キーボード(プッシュボタン)は消え、本体いっぱいに広がった高解像度のスクリーン。そこを指でタップしたり、ダブルタップしたり、こすったり、つまんだり、本体を横に倒したり、耳に近づけることで、スクロールしたり、画像が拡大・縮小したりする。
任天堂のDSがヒットした理由の一つは反応形態の多様性であるとかつて論じたけども、Appleはこれをスタイラスなしで実現してしまった(ジョブズの"Who Needs Stylus?"というジョークには笑えた)。
Appleという会社は徹底的なユーザーテスティングをする会社なのだが、ジョブズが筆頭ユーザーテスターであるということが、そのプロダクトの品質を「5年先を行く」ものにしているんだと思う。彼が「こうしたい!」という機能が実現し、「これじゃ使えない」というものは世に出ないんだから。
日本の携帯電話は確かに高機能だけど、“フルブラウザー”なるものをほんとに日常的に使っている人がどれだけいるだろう? iPhoneのブラウザーはなんとMacと同じSafari。しかもgoogleとの提携で、goodle マップで地図や衛星写真が高解像度で表示される。まるで24でジャックが使ってそうなCTUの特別仕様携帯だ(笑)。
なぜ、そんなことができるか? それはiPhoneのOSがなんとOSX--Macと同じだから。
基調講演では言及していなかったけど、つまり、これは現代版のニュートン(Appleがかつて開発し販売していた携帯端末)なのだ。ジョブズがアップルに復帰したときにさっそくリストラしたプロジェクトだから、何かしらの感情的軋轢があるのかもしれません。
ジョブズが壇上で操作するiPhoneのスクリーンがそのまま会場のプロジェクタ−に投影されいたようだけど、そんなことまでできるなら間違いなく買います。
米国では6月から。アジアでは来年発売予定らしい。
それにしてもジョブズって人はプレゼンがうまい。ゲスト出演のそうそうたるメンバー:google、yahoo、シンギュラーのCEOたちーはかわいそうなくらいかすんじゃってました。