自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

もしドラッカーが行動分析家だったら:ドラッカーの名言を行動分析学から解釈する(その25) 「何によって人に覚えられたいか」

名言〔第6位〕:「何によって人に覚えられたいか」

(この引用は他の名言と性格が異なります。ドラッカーが13歳のときに宗教の先生から「50歳になるまでに、“あなたは何によって人に覚えられたいですか?”という質問に答えられるように生きようね」と言われたという逸話だからです。経営に関する名言というより、個人の生きかたに関するお話です。それを承知であえて解釈するなら、こんな感じでしょうか)

解釈:

 誰かの何かの行動を強化したり、誰かの何かの行動を強化する何かの好子を生みだしたり、あるいは誰かにその人にとっての何かの好子を提供したり、その人にとっての何かの嫌子を消し去ったり、そういう行動を、何か特定の領域に集中し、やり続けていくと、あなたについて「あの人はどんな人」と誰かに質問したときに、「あの人はこういう人です」というタクトが自発されることでしょう。

本シリーズの過去記事一覧: