自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

やっぱ「遊び」でしょう

先日、スポーツアトム研究会で、学校における体育の授業の目的は何か?という議論になった。

ちなみに小学校学習指導要領の総則にはこんなことが書いてある。

学校における体育・健康に関する指導は,学校の教育活動全体を通じて適切に行うものとする。特に,体力の向上及び心身の健康の保持増進に関する指導については,体育科の時間はもとより,特別活動などにおいてもそれぞれの特質に応じて適切に行うよう努めることとする。また,それらの指導を通して,家庭や地域社会との連携を図りながら,日常生活において適切な体育・健康に関する活動の実践を促し,生涯を通じて健康・安全で活力ある生活を送るための基礎が培われるよう配慮しなければならない。

ちょっとピンとこない。

自分の意見は、ズバリ、「体育」をやめて「遊び」にしましょう! 

他の子どもと一緒にいろんな遊びができない子どもが増えているという(テレビゲームはできたとしても)。子どもの頃の遊びは、ソーシャルスキルを学習する基礎になっている。遊びの技能が不十分なら、社会的技能も不完全になってしまう。

型にとらわれない自由な発想や思考も「遊び」という状況では引き出しやすい。もちろんルールを守るということも教えられるけど、ルールを破ることもありというのが遊びの面白さでもある(他の教科ではなかなかないでしょ。そういうの)。

それに日本人は働きすぎと言われるようになって久しい。中高年の自殺が急増しているけど、ストレスの解消には、余暇のレパートリーが豊富にあることが望ましい(酒・女・パチンコ以外に)。

つまり、日本人がもっともっと遊び上手になれば、社会は楽しく、健康になって、しかも経済的にも潤う(福祉の負担が減り、経済が活性化する)。

体育のかわりに、ぜひ遊びを教えましょう!