自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

プロジェクトマネジメント


プロジェクトの数が増えすぎて収集がつかなくなってきたのでホワイトボードに整理してみた。

横軸に月(4, 5, 6, .... 12, 1, 2, 3月)、縦軸に現在取り組んでいるプロジェクトをマグネットシートで貼り付けて、各プロジェクトの予定(「準備」「実験」「執筆」「発表」など)を配置 した。

まず気づいたのはプロジェクトの多さ。全部で17あった。サマースクール&ケース研究などは大きなプロジェクトだけど、これも1つとしてカウントした。 それで17。間違いなく多すぎ。

そのうち休眠中のものが9。休眠の理由というか状況は以下の通り。

・共同研究者の仕事待ち(5)

・データを収集して執筆待ち(3)

・初稿を書き上げて満足できなくてお蔵入り(1)

また稼働中のプロジェクトも計画通りに進んでいるものと、遅れがちのものがある。

それらをよく眺めてみると、進捗が良好なプロジェクトは、

・共同研究で、

・共同研究者の仕事が早いもの。

逆に遅れ気味のプロジェクトは、

・単著の執筆か、

・共同研究の場合は共同研究者と仕事のペースがあわないもの。

ということがわかった。

また、論文を執筆して投稿する前にプロジェクトが停滞する原因としては、

・執筆行動には弱化がつきもの(論文を書くのはとても億劫な仕事である)。

・それよりも新しいプロジェクトの計画・準備・実施に関わる行動の方が強化されやすい(いろいろなことを思いついたり、プロジェクトが進んだり、新しい人との出会いがあったりするから)。

が考えられそうだ。

 新しいプロジェクトを考えて、取り掛かり始めることは自分にとってはものすごく強化的で、実は17のプロジェクト以外にもやってみたいなぁと考えているのが5~6はあるという状況だ(困ったもんだ)。

つまり、プロジェクトの生産性を上げていくには、

1.プロジェクトの数をしぼる(プロジェクトを一つ終えたら、新しいプロジェクトを1つ始めてもいいことにする)

2.単著よりも共著になるようなプロジェクトにする。

3.ただし、共同研究者は自分と同じくらいのスピードで仕事をする人に限る。

ということになりそうだ。