自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

今年の抱負2010

明けましておめでとうございます。

なんとまぁ三ヶ月ぶりの更新です。こんなに放置したのは2003年にこのブログを開設して以来のこと。

昨年夏に「帯状疱疹」に罹った反省から、過労状態になるのを避けるため、夜20時以降の仕事はほぼ禁止してました。仕事の優先順位を見直し、大学での教育研究と学会の機関誌編集以外の仕事は、20時までにできてなければ<<しない>>ことにしたのです。健康維持のための積極的な先延ばし作戦でしたが、お陰さまで何とか通常モードに戻りつつあります。

なにはともあれ、年始にあたり、まずは昨年の抱負の振返りから。

(1)  著書の執筆(2冊)
 ごめんなさい。
 今年は書きます。まずは1冊めを2-3月の優先順位第一位にします。

(2) 研究教育体制の改善
 3年のゼミでやる実験やプロジェクトをゼミ主導にしたのと(vs ゼミ生がそれぞれ自分で実験を考える)、4年生の卒論チェックを2回に限定したのが(vs 合格に達するまでエンドレス)今年の改善点です。前者はそれなりにうまくいったような気がします。後者は1/12に最終的に提出された卒論を読んでからの判断となりますが、こちら側のストレスは明らかに減りました。
 研究の楽しさの追求はまだまだですね。今年こそ4年生と一緒に自分も自分の研究を進めることで楽しさのモデリングをしようと思います。

(3) 論文の執筆(2本)
 合格!

(4) ライフスキル教育研究所の仕事
 教員対象のサマースクール(徳島のサマースクールの法政バージョン)は開催しませんでした。企業向けのパフォーマンスマネジメントの講座は実施しました。問題意識を持って学ぶ人たちと一緒に仕事をするのは本当に楽しいです。でも、やはりこの2つを両方やる余力はなさそうです。来年度、どうするか、3月までに決めます。

 以上。

そして今年の抱負です。

(1) 著書の執筆(よくばらず、まずは1冊)

(2) 研究教育体制の改善
 研究の楽しさをゼミ生と分かち合うことの優先順位を上げます。
 (でも、やっぱり要求水準はそうそう下げられません)

(3) 論文の執筆(2本)

(4) ライフスキル教育研究所の仕事
 社会人(教員もしくは会社員)対象の講座を開催します。

 以上。

そして、最後にこのブログについて。

最近は「Twitter」なるツブヤキ型ブログが流行っています。あのハト山さんさえ始めたらしいですね(オバマさんの方は実は一言もつぶやいてないと告白したそうですが)。

携帯メールにしろ、ツイッターにしろ、もしかしたらブログやmixiなどのSNSもそうかもしれないのですが、言語行動の断片化を促進する随伴性を作り上げているところが自分には気に入りません。「言語行動の断片化」というのはまさにツブヤキが分化強化される状況のこと。人のツブヤキをたくさん読んで自分もツブヤキ、それが読まれて強化される。携帯で「いま、なにしてんの?」と質問し、「ひっま〜」と返信が戻って「おれも」と返す。気持ちがつながったような感じがするからこうしたコミュニケーションが強化されるかもしれないけど、自分の考えを相手にわかってもらえるように話しながら、相手からの返事で自分も知らない自分に気がついていくような、ツブヤキ合い以上のコミュニケーションや思考の流れ、積み重ねは相対的に強化されにくくなってしまうのでは?と危惧している次第です。世の中や人間って、ツブヤキなんかでは語り尽くせないから面白いはずです。

昨年は、

行動分析学に関することは、授業やプロジェクトの掲示板などで内々に書いて、ここではもっと一般的なこと(くだらないこと、信頼性の低いこと、根拠のない主観的な意見も含めて)を書くように、執筆行動が分化しているようです。
今年はこの自覚を元に、さらにゆるめに更新していきます(内容も、頻度も)。

 なんて書いていたのですが、どうやらツブヤキブームへの反動で、自分はツブヤキの垂れ流しなんかはしないという気持ちになり、それで更新が滞っていたという背景もありそうです。

今年も更新回数は増えないかもしれませんが、このブログでは140文字では語れないことを語っていこうと思います。