日本の行動分析学界で特別支援教育に次いでいま最も元気がいいのがリハビリテーションの分野ではないだろうか。そんななか、タイムリーにも、医療や福祉の現場で“こころ”の問題に行動分析学から取り組もうとする人たちに最適な入門書が出版された。
本書では行動分析学や応用行動分析の基礎がわかりやすく解説され、すぐに臨床に役立つ情報も満載されている。キーワードだけあげても、慢性痛、車椅子操作指導、転倒予防、高次脳機能障害、重度記憶障害、急性期脳卒中片麻痺などなど。
専門的な内容にもかかわらず読みやすいのは、イラストが多く、すべての章で文章が容易に書かれているからだろう。行動の記録方法も含んだ研究方法についての記載もあるし、リハビリテーション以外の仕事をしている人たちが読んでも十分仕事に使えると思う。
間違いなく、お勧めです。
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