自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

『誰も教えてくれなかった因子分析−数式が絶対に出てこない因子分析入門』

卒論で因子分析をするのに数学も統計も苦手で、論文読んでもチンプンカンプンですという学生さんには、これまでこの本を奨めていた。数学アレルギーで数式とかはわからなくても多変量解析を概念的に理解できる良書である。

複雑さに挑む科学―多変量解析入門複雑さに挑む科学―多変量解析入門
柳井 晴夫

講談社 1976-01
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ただ、私が学部生のときにお世話になった本でもあり、取り上げられている例は「時代」を感じさせる。もう少し新しい本はないかなと探していたら、この本が見つかった。

誰も教えてくれなかった因子分析−数式が絶対に出てこない因子分析入門誰も教えてくれなかった因子分析
―数式が絶対に出てこない因子分析入門

松尾 太加志 中村 知靖

北大路書房 2002-05
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卒論などで因子分析を勉強しなくてはならない学生(しかも統計は苦手で数式なんか見たくもない)を想定して書かれているので、ほんとに数式がでてこない。

論文を読んで他の人がやった分析を解釈するだけなら1章だけでも充分。3章も読んでおけば完璧。まず、こっちの本を読んで、どうしてもわからなければ上記の本を読むという順番でもいいかもしれません。

ちなみに著者の一人の中村知靖先生(九州大学)は上の本の著者である柳井晴夫先生のお弟子さんで、私とは千葉大学で同期だったりするのです。