自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

NINTENDO DSにおけるRFT

友達や友達の子どもが任天堂DSに夢中だ。

ペンで操作するというところが新しい。ボタンを押す代わりにペンでタッチするというだけでは、どちらも selection-based な弁別反応で新鮮味がないのだが、たとえば多岐選択の場合、カーソルで移動してボタンで選択するよりは圧倒的に簡単に素早く反応できるというところが強化的なのだろう。それに、中にはなぞり行動なでる行動を引き出すゲームもあり、もっとtopograph-based な弁別反応を使うソフトがでてくれば面白さも倍増するのではないかと思う。

先日、友達に借りて大爆笑したのが、やわらかあたま塾のこのゲーム。

DS

天秤にかかっているキャラクターのうち最も重いものを選ぶ。最初は天秤が一つで単純だが、だんだん天秤が増えていく。

A < B で B < C なら、A < C  .... なんて、Hayes & Barnes-Holmes もびっくりの Relational Frame Theory だったりする。

しかも、上の画像にあるように = もあるし、< > の向きも変わってくるから、めちゃくちゃ複雑になってくる。

キャラクターもいろいろあるから、Horne & Lowe の Naming Theory が必要になってくるし、どうしたって直感的には正答できず、 Palmer が指摘するように、「えっと、これはこれより重くて、こっちとは同じだから...」といった中間的なタクトやイントラバーバルが内言どころか外言したりする。

ABAへ持っていってプレゼンしたら大ウケ間違いなし。