自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

『Enjoy Old Age: A Practical Guide』

スキナー的老後生活充実作戦を一般読者向けに紹介した本。たまたまAmazonで¥978の破格で入手し、一気に完読した。

長谷川芳典先生(岡山大学)のレビューによれば

この本は本明寛氏によって翻訳され、『楽しく見事に年齢をとる法:いまから準備する自己充実プログラム』(1984年、ダイヤモンド社)として刊行された。但し出版元のホームページで検索した限りでは、発行中の書籍リストにはもはや含まれていない。

ということで、残念ながら自分にも訳書は見つけられなかった。ただし原書でも、スキナーの他の著作と比べれば内容も英語も容易だから、原典購読の課題図書にはちょうどいいかもしれない。

大学生にはちと先のことすぎてピンとこないかもしれないが、スキナーが指摘するように、老後が始まってから対処するのではなく、あらかじめ準備することが大切である。そろそろ物忘れがめだちはじめた、自分くらいの年ごろにはぴったりだろう。

源流には行動分析学の考えがあるとはいえ、専門用語はほとんどでてこない。みのさんのTV番組なみのアイディアやアドバイスに富んでいる。

まずは否定(denial)から受容(acceptance)へ。

Enjoy Old Age: A Practical GuideEnjoy Old Age: A Practical Guide
B. F. Skinner M. E. Vaughan

W W Norton & Co Inc 1997-08
売り上げランキング : 510,727

Amazonで詳しく見る
by G-Tools