スキナーのユートピア小説『ウォールデンツー』のようなコミューンがメキシコに実在すると書いた(「罰なき社会」の探求)。
しばらくHPにアクセスできずにいたので心配していたが、とりあえず復活している。Los Horcones (−カタカナ読みすると“ロサコネス”かな)。
WMUに留学していたとき、冬休みにカラマズーから1ヶ月くらいかけて中古のフォードエスコートでロサコネスを訪ねた。現在、California State University (Stanislaus) 心理学部で教えている親友の Bill Potterと、当時、Arizona State University に留学していた千葉大学時代の先輩(森さん)と一緒だった。
詳しいことは上記のHPに詳しく書かれているのでそちらを参照していただきたいが、印象に残っていたのは、
・ロサコネスは『ウォールデンツー』を元につくったコミュニティではないこと(独自に自分たちで行動分析学を元にデザインしたと、リーダーのホワン氏が強調していた)。
・ロサコネスには“個人の所有”という概念がない。コミュニティに入るときに、服も持ち物もすべてコミュニティのものになる。The Behavior Analyst に掲載された論文も著者は「 Comunidad Los Horcones」(ロサコネス共同体)となっている。
・子どもも生みの親だけではなくコミュニティが協同で育てる。
・子どもたちから「私の」(my)にあたる形容詞の使用がほとんどみられなくなった。
・電力以外は自給自足している。夏休みに自閉症児のための療育サービスをしていて、そうした収入で電力を購入しているが、ゆくゆくは太陽発電などを使って完全自給を目指したい。
などなど(他にもたくさんあったと思うけど思い出せない。あのころブログがあればねぇ...)。
コミューンという言葉から、ヒッピーというかアウトサイダーというか、かなり思い込みの強い人たちを想像していたのに、田舎の大家族という雰囲気で、とても癒されたというのが正直なところ(カラマズーへの帰り道では交通事故にあったりして散々だったんだけど)。
Billに送ってもらった写真をいくつか《続き》にアップしておこ。
ロサコネスはメキシコの国境から山超え谷超えした人里離れた地にある。
コミューン全体はそんなに広くない。大きな農家という感じ。
リーダーのホワンとリンダ(左端は森先輩)。
ちょっとお恥ずかしい写真(^^;;)。すんげぇ眼鏡だ。
パティオがある中庭。行動的建築設計らしく、たとえば中庭の道は最初から舗装せず、人に自由に歩かせて自然にできる踏み跡を舗装するそうな。