大阪府の教育委員会は2006年度から勤務評価を給与に反映させる方針を固めたそうだ(日経新聞)。
すでに東京都・香川県で導入されている勤務評定制度。導入時には教職員組合などから強い反対があったと思うのだが、その後はどうなっているんだろう。
学校や教育を改善すること、さまざまな問題を解決していることに反対の人は少ないだろうし、教師を含めて、多くの人が、「何らかの改善策」が必要だとは認識しているはず。
教師の力量の向上や、よりいい仕事がしやすい環境作りに反対する人も少ないだろうし、いい仕事をしている教師がそれなりに報われる評価の仕組みに反対する人も少ないだろう。
こうした行政のやり方に反対する人の多くは、はたして教育という業種で客観的で公正・公平な業績評価ができるのかどうかということと、そうした業績評価によって学校や教育を改善することにつながるのだろうか? という疑問を投げ掛けているのだろう。
こうした疑問は当然の声で、しっかりした回答が本来はなされるべきだ。東京都や香川県で勤務評定が一斉に導入される前に、どれほどの研究がなされたのかわからないが、少なくとも、導入後の成果について公開していただきたいものである。全国の学校にとってとても参考になると思うから。
ちなみに、うちの大学でも、「業績主義的給与体系の導入」などについて調査が行われ、昨日、その結果が配付された。結果は以下のとおり(教員のみ。回収率45%)。
中には恥ずかしくなるような選択肢もあるし((2))、選択肢の作成方法も適切ではないようにも思える(たとえば(3)は導入には原則賛成だが具体策で反対とも読める)。それに、本来なら最もありそうな選択肢がない(たとえば、「(6)給与に変動(低下)が生じるリスクがある労働環境は好まない」など)。
いずれにしてもここから明らかなのは、大学の教員も学校の教員と同様に勤務評定を嫌う傾向にあること。また、これはわかっていたことだけど、自分はやはりマイノリティであるということだ。