自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

総選挙

今度の総選挙では各党が《マニフェスト》を提出し、具体的な政策が少なくともこれまでよりは議論されそうだ。

でも、じっさいには分厚く、街頭では配布されない(ネットでは閲覧できるけど)この《マニフェスト》を精読し、理解し、投票のための判断材料にできる有権者がどれくらいいるだろう? 10%? 5%?

具体的な政策というものは、政権を担当してみないとわからないことも多いはずで(これが「大きな政府」をもつツケの一つだ)、野党はわからないぶん大胆な提案をするだろうし、与党はできないぶん逆に野党にはない「実績」を強調するだろう。選挙前には双方とも国民においしい話しかしないから、焦点はぼけるに違いない。

マニフェスト》を作ることには大賛成だ(できれば安易に外来語を使わずに、《公約》を質的量的に改善し、その実現に責任を持つという態度を政界全体で合意形成して欲しかったけど...)。

しかし、有権者の多くにはもっとわかりやすい投票のための情報があった方がいい。

政党のパフォーマンスとして、たとえばこんな情報が公開されるようになれば比較検討しやすいと思うのだが、どうだろう。

・国会(各種委員会)への出席率。

・委員会での発言数。

・法案の提出数。

マニフェストにサインしている候補者率。