分かりにくい標識やマニュアルなど、世の中には分かりにくいインストラクションがたくさんある。本書は、書き手の意図を正しく伝える方法を豊富な具体例で解説してくれる良書だ。
現職教員ゼミ生の作る資料はとても分かりにくく、いつも不思議に思っているのだが(分かりやすく教えるのが仕事の人たちなのに)、Tさん(あえてイニシャルトーク)によれば、学校で配布する資料(アンケートや書類など)は前年まで使ってきたものをその年の担当者がそのまま使い回すことが多く、読み手とか読者のことを配慮するような発想自体がそもそもほとんどないそうだ。
これってまさに“公務員体質”ですね。公務員の身分を守りたければ「民間にできることは民間に」と言われる前に、自助努力でサービスを改善しましょう。そのための視点として役に立つ本です。
「分かりやすい表現」の技術―意図を正しく伝えるための16のルール 藤沢 晃治 講談社 1999-03 売り上げランキング : 4,922 おすすめ平均 Amazonで詳しく見る by G-Tools |