自然と人間を行動分析学で科学する

島宗 理@法政大学文学部心理学科【行動分析学, パフォーマンスマネジメント, インストラクショナルデザイン】

「行動分析学―効率的な時間の使い方―」『調査月報』2021年5月号(5月5日発行)の補足資料

『調査月報』2021年5月号(5月5日発行)に掲載された「行動分析学―効率的な時間の使い方―」の補足資料です。本文は日本政策金融公庫のサイトを参照してください。


 「時間を効率的に使う」をテーマに行われたじぶん実験や私が関わった企業における事例から,よくある問題と解決策をまとめて示そう。

仕事が不明確

 何を,どれだけ,どのように,いつまでにすべきかが決まっていないと,仕事に取り掛かる行動が自発されにくく,先延ばしされたり,逆に必要以上に時間をかけたりすることになる。
 上司として部下に仕事を依頼するときに,期待する成果をこのように明示するだけで,仕事にかける時間とタイミングが最適化されやすくなる。島宗(2015)ではこれを「成果のコミュニケーション公式」と呼んでいる(p. 52)。指示をし直したり,仕事をやり直したり,個人攻撃の罠に陥って部下に延々と説教をするという無駄な時間も削減できるし,部下が仕事に取り組む行動を感謝や承認の声かけで強化しやすくなる。
 部下として上司から仕事を依頼されたときに指示の内容が不明確であれば,期待する成果をこのように説明することを求めるとよい。自分で自分の仕事を決められるときにも同じである。

仕事のまとまりが大きすぎる

 仕事が明確になると,仕事に取り組み,完了することがそれだけでも強化として作用するようになる。ただし完了までにかかる時間と手間が大きすぎると行動は持続されない。そこで大きな仕事は小さく分割する。経験則だが,30分から長くても1時間で終わるくらいの量を目安に分割すると行動は持続されやすくなる。上司として部下に仕事を依頼するときには,この点も配慮し,部下が自ら分割できそうなら任せ,分割できていなさそうなら分割の仕方を教えると良い。分割すれば仕事の途中経過を,やはり感謝や承認の声かけよって強化できるようになるし,そうした機会を増やせる。強化率は仕事のやりがいに直結するし,"集中"した状態もつくりやすくなる。

仕事のやり方や取り組む順序が不自由である

 仕事は成果を定義し,やり方は担当者に任せる。やり方を指導するのは,期待した成果があがってこないときだけにする。取り組む順序も「いつまでに」が満たされている限り,担当者任せにする。期待した成果があがってきたときに,感謝し,承認することで,パート職員を対象とした事例からもわかるように,やり方は担当者が工夫するようになる。やり方や順序を強制すると,担当者が得意とする行動や工夫をする行動を強化する機会を逸してしまうし,不必要で無駄な工程も省かれない。反感も生じやすくなる。

仕事を思うように進められない

 仕事を分割した上で,自分のペースで進められる作業と他者のペースに依存する作業に分け,ある時点で取り組み可能な作業一覧を常時保有しておくようにすると,上司や同僚,顧客待ちで仕事を先に進められないという事態を回避できる。昨今そのような余裕がある企業も少なくなっているが,自己研鑽のための学習課題も自分のペースで進められる作業として用意しておくと無駄な空き時間をつくらなくて済む。作業一覧には自分から進んで取り組みたいと思うものもあれば,そうではないものもあるだろう。後者を一つ完了させたら前者の一つに取り組めるというルールを決めると,これも強化になり,作業が進みやすくなることも知っていて損はないだろう。

同じような仕事なのにはかどらない

 毎日何回もする作業と違い,数ヶ月や一年に一度しかしない作業は,慣れているつもりでも時間がかかったり,ミスが生じてやり直したりすることがある。そのような作業については一度時間をかけてマニュアルを作ると良い。自分用のマニュアルを同じ仕事をするたびに改訂していき,職場で共有すると,標的行動を支援する環境として機能するようになる。こうした行動支援システムとしてのマニュアル活用は無印良品の実践が参考になる(松井, 2013)。


引用文献

【お知らせ】適切な「排泄」と良質な「運動・遊び」「眠り」で理想的な家庭犬を育てよう

環境と行動のエンリッチチラシ.jpg

山本央子先生のWEBセミナーです。

 案内の写真(左側)はおかげさまで理想的な家庭犬に育ったうちの子です。右側は昨年天命を全うされた山本先生の察子さん。この写真はたぶんもう8年くらい前のもので,うちの子ももうすぐ10歳。いまでは毛色が薄くなり(下),甲状腺ホルモンも必要になったり,豚の耳をかじらせると胃の調子を崩したりするようになりましたが,いまだにドッグランではボールを追って元気よく走り回ります。今日は家に工事の人がやってきましたが,最初少しくんくんしただけで,あとはずっと日だまりで昼寝していました。犬は元々吠える動物ではないということを山本先生の指導のもと,はるが教えてくれました。

 WEBセミナーは好評ですぐに席が埋まってしまうそうですが,これから犬を飼うことを考えている人はぜひ参加してみてはいかがでしょうか。案内は以下からダウンロードできます。

IMG_1332.jpeg

【お知らせ】全県で取り組むポジティブ行動支援

特別支援教育実践研究報告会.jpg

徳島県の教育実践研究報告会,コロナ禍の今年度は,なんと3日間のオンライン(Zoom)開催です。

第一部は1/25(月),第二部は2/18(木),第三部は3/4(木)で,行動分析家だけでも,奥田健次先生,庭山和貴先生,大久保賢一先生,野田航先生,大対香奈子先生,田中善大先生と,年次大会のシンポジウム3つぶんくらいのコンテンツです。

さらに,今年度県内で行われた実践については現場の先生方からのレポートが期間限定で公開されるそうです。

参加には事前申込みが必要です。下記の申込書をダウンロードしてお使いください。

私も視聴する予定です(オンライン開催はここが便利ですね)。

注記:以前配布していた案内に誤った連絡先が掲載されていたそうです。差し替えておきました。正しくは

自分が担当する心理学実験実習はPsychopy3+Pavloviaで乗り切ることにしたのですが,不必要に時間がかかってしまったこともあるので,つまづいたところをまとめておきました。

  1. Psychopy3は最新版を。単純な実験でローカルではまったく問題ないのにサーバーにあげてwebブラウザーで動かそうとしても動かない問題。妙だと思ったら,ローカルのPsychopyが3.XX.XXと一世代前のものでした。Mac用Standalone最新版は現時点(2020/05/09)で2020.1.3ですが,これさえも数週間前は2020.1.2でした。自分がこけた理由はPsychopyの更新通知を信じていたことです。メインメニューに Tools > Psychopy Updates...があるのですが,手動で試すとproxyエラー。確かに設定画面にproxy入力欄があるけど,何を入力すればよいかわかりません。更新のメール配信を受け取るか,何かあったら最新版がでていないかどうかまず確認した方が無難そうです。
  2. 1に関連する話。バージョンが2020.XX.XXになってから,pythonで書いたコードを自動的にjavascriptに変換してくれるようになりました。これまではネット検索しながら,自分で変換してたのですが,その必要がなくなった,とここまではいいのですが,この自動変換では動かないこともあるのです。そして,そうなるとやはり手動でjavascriptを書かないとならず,でも手動で書いたあとに自動モードにすると手動で書いたコードが上書きされてしまうなど,とても慎重に作業を進める必要があります。デバッグは夜遅く,疲れたときにするものではないとつくづく思い知らされました。
  3. 2に関連する話。うまくいかなかったところの一つがpython用の外部ライブラリ(math)を使っていたことです。まったく同等のライブラリがjavascript側にあるわけではないので,そこは手動で書き直しました。
  4. そしてそもそも欲張って失敗こいたのが,スマホタブレットに対応しようとしたことです。新入生には自宅にPCない学生もいるだろうという想定で用意したのですが,結局,そういう学生はいなかった(新入生,すげ〜)。そしてwebサイト開発者泣かせが,OS,ブラウザーブラウザーのバージョン違いであることをすっかり忘れて,素人が無理しようとしたのが過ちでした。Psychopy3には画面の座標指定にいくつかの方法があって,自分はheight(画面中央が0,0で縦が-.5から+.5,横がモニターの解像度によって変わる設定)を使っていたのですが,やはりそれですべての環境に対応することは難しいらしく(当然だよね〜),何回やってもローカルで設定した画面とテスト環境(iPhone, iPadなどなど)が揃いません。そかも,そのズレに法則性をみつけることができません(できてたらアプリが補正するよね)。結局,ちょっと変な見え方しても気にしないでねと学生さんに了解してもらい,うまく刺激が提示されない人用にはYouTube動画で刺激だけ提示して記録は手元で印刷した記録用紙にしてもらい,あとでGoogleフォームに入力してもらうという荒業を使うことにしました。
  5. なんか悪いことばかりのようですが,以前使っていたPsychopy2に比べると,Psychopy3も2020.1.2もローカルではめちゃくちゃ安定しています。実験室で実験ができる状況であれば,お勧めのアプリであることに間違いなしです。
  6. さて,Psychopy3ではビルダーが生成するpythonのコードをjavascriptに変換してくれるわけですが,このときに使われているのがpsychojsライブラリです。そして,これをPavloviaというGitを使ってソース管理でき,実験を配信するサーバーにあげることで,参加者が各自webブラウザーから実験に参加できるようになるわけです。このあたりの仕組みも当初さっぱりわからず,苦労しました。特に,PavloviaPavlovia用のGitHubが別サーバーでそれぞれ別にアカウントが必要なことがわからず右往左往しました。簡単にいうと,Pavloviaでは実験に使うクレジット(参加者が1回実験に参加するたびに課金される従量制)を購入したり,それを各実験に割り当てたりするサイトです。GitHubはソフトウエアやアプリ開発をするためのクラウドで,ここにソースコードや刺激ファイル,データファイルが蓄積されていきます。他の開発者のコードをシェアすることもできます。ソフトウエア開発界隈ではいまや常識的なことみたいですが,自分のような新参者にはpushだのpullだの未だに未開地です。
  7. ローカルのPsychopy3で作成したコードをGitHubのコードと同期させることになりますが,ここでもいくつかつまづきがありました。自分はMacのローカルHDDに,実験1つにつきPsychopy用のフォルダーを一つずつ作成しています。でも,上に書いたように,スマホタブレットにも対応しようとしていたので,キーボードで反応をとるバージョンとマウスで反応をとるバージョンの2つのメインプログラムを同じフォルダーに名前をかえて保存していました。これをGitHubと同期させてPavloviaで(サーバー経由,webブラウザーで)テストすると,いくらローカルで修正してもそれが反映されないという妙な現象が起こります。わかったのは,実験ごとに一つのindex.htmlファイルがつくられ,そこからは一つの実験のスクリプトしか呼べないので,もう一方のスクリプトを変えても修正が反映されないということです。つまり,ローカルもGitHubも一つのフォルダーには一つの実験プログラムしか保存してはいけませんよということです。
  8. そんでもって,ではキーボード,マウス,2つのバージョンを別々のフォルダーに保存しようってことになりますね。なので,ローカルでフォルダーをコピーし,各々から余計なファイルを削除し,GitHubにも新しいフォルダーを作り,同期させます。これでうまくいくと思うじゃないですか。だめなんだな,これが。丸一日時間を浪費しました。最終的にPsychopyのコミュニティ掲示板で質問したら,親切な人が教えてくれました。ローカルフォルダーとGitHubを同期させると,ローカルフォルダーにGitHubの情報が自動的に書き込まれる。ただ,それは不可視ファイルになっているのでみえない。そいつらを削除してから同期しないと正常に同期できないっすよ〜 だそうです。ありがたや。速攻で問題解決。やっぱこういう問題は人に聞いた方が早いですね。Psychopyのコミュニティ掲示板はけっこう活発で,開発者のJon Peirce先生が回答してくれることもあります。ざざっと見ていると「なんだ,こんなことも質問しちゃうの?」みたいな書き込みもあります。でも日本の掲示板のように「ザコは来るな」とか「過去ログ読め」みたいなキツい人はいないようです。あ,日本の掲示板うんうんはあくまで個人の印象です。
  9. 上述のようにローカルのpsychopyビルダーはpythonのコードを書き出してくれ,Pavlovia用にはそれをjsのコードににしてくれるわけですが,必ずしも1対1対応ではなく,そもそも挙動が違うところもあります。自分がはまったのは,ルーチンを終了するコード。pythonなら break, jsだとcontinueRoutine = False;にするのですが,breakは end routineのタブに書けば処理されるのに,jsでは無視されてしまいます。ループの判定タイミングが違うみたいで,上述の掲示板では jsの場合,each frameのタブに書いてねと教わりました。
  10. javascriptはり勉強したことがないので,そのせいかもしれませんが,なんにせよデバッグが大変という印象です。PyCharmとかVSCなどでコーディングしながらデバックできるわけではなくて,ローカルのpsychopyでコードをいじり,GitHubと同期して,ブラウザーで実行しながらブラウザーのモニターでエラーコードをみていかないとなりません。手間で時間がかります。かつ,スクリプトは自分で組んだわけではなく,Psychopyが自動的に生成したものですので,ソースを追うのも一苦労です。そして,なんといってもpsychojsのライブラリ仕様がわかっていないとデバッグにも限界があります。時間をかけて,javascriptも,psychojsも勉強しようと覚悟しない限り,触らぬ神に祟りなしだと感じました。
  11. なので,目指すは,とにかくローカルのpsychopyでいかにコードをかかずに走るようにするかです。そうすれば,画面レイアウトの不自由さはあるにせよ,なんとかweb実験できるようになります。の,はずなのですが... 比較的単純な(でも刺激数が多い。そのせいかも),コードコンポーネントのない実験もうまく動作せず,謎のjsエラーがでてしまって解決せず,時間もないのでお蔵入りさせた幻の実験4もできてしまいました。今はとにかくコロナ対応で余裕がないのでペンディングし,時間ができたら再挑戦しようと思っています。
  12. psychopy3にはデモプログラムがたくさんついてきて,そのなかのいくつかがPavloviaにもあがっています。自分は日本語の教示をつけたり,刺激に漢字を使ったり,マウス入力をさせたかったりと欲張ったせで時間をかけてしまいましたが,そういうこだわりを捨てれば,すでに利用可能な実験を使わせてもらうのが手軽さとしては一番だと思います。

 以上,めちゃくちゃ勘違いしているところもおそらく多々あり,恥の上塗りになる可能性もありますが,同じところでつまづいて時間浪費してしまう人もいるかもしれないので公開しました。

 参考までに。

授業のオンライン化【中間報告】授業のオンライン化を開始して1ヵ月がすぎ,色々なことがわかってきました。見えてきた課題もあります。誰もの役に立つとは言えませんが,誰かの役には立つかもしれないので,自分用のノートを公開しておきます。

  1. 講義科目,実習科目は非同期型にして(たぶん)正解。講義動画の再生数は受講生数の120-150%くらい。途中で再生やめたり,あとから見直している学生が相当数いるということ。これは対面授業では実現できない長所。2月にYouTubeで実施した大学院発表会では,自分もほぼ1.7倍で再生し,説明がわからないところだけリピート再生していた。学生個人のペースで講義を聴けて,つまらなければ早送りすることだってできる。
  2. 1に関連して。リアルな講義だと「もっとゆっくり話してください」と言われることが多いので気を使って話をしているのだが,受講生が再生速度を変えられるのだから,講義動画では遠慮なく早口(自分としては普通の速度)で話していて気持ちがいい。でも,いまこれ書いてて気づいたが,知らない学生もいるかもしれないから再生速度を変える方法は教示しよう。
  3. 講義はスライド+自分(左下に小さく)の動画と,音声だけの配信の両方を提供しているのだが,学生からのアクセスはほとんど動画。スライドのPDFをダウンロードしてそれを見ながら音声のみ聴いてもいいわけだが,きっと今どこを話しているのか動画の方がわかりすいのだと思う。
  4. 通信量は音声のみの方がもちろん少なくてすむけど,YouTubeのようなストリーム配信は受信者が画質落とせば節約できるし,ほぼ静止画のスライド映しているだけなら画像情報もたいしたことない。スマホなら通信量も少なくなるように設定されているし。このあたりのことを知らない大学の先生はけっこういそう。
  5. カメラも使うと,ジェスチャー使ったり,ものを映したりできるのが便利。測定誤差を説明するのに,机から定規だして見せたり,学会誌を説明するのに棚から行動分析学研究や心理学研究だしてきて見せたり。あらかじめスライドに入れ込むのは準備がたいへんだから,その話その場でささっと補足できるのが便利。
  6. ゼミのみ時間割通りにZoomで開催。実験室実験もフィールドでの実験もとうぶんできないという大問題を除けば,特に問題なく進行中。通常通り,毎回全員が発表しているし,毎回全員が課題を提出している。ブレークアウトでのチーム討論も問題なし。Zoomで顔や部屋が映ることに抵抗があるという学生もおらず(発表や話し合いで忙しいからだと思う),課題は新歓が待ち遠しいくらいか。
  7. ゼミも授業も,従来から各授業回の資料やスライド,課題などはすべてGoogleドキュメントにまとめていて,そのあたりのオンライン化は完了したから,その点はラッキーだったと思う。
  8. アンラッキーだったのは"アクティブラーニング"(という言葉は好きじゃないけど)。担当するほぼすべての授業は授業内で学生同士が話し合いながら課題を進める濃厚接触構造になっていたので,この成分をオンラインでどう実現するかが今後の課題。当座は自分からの課題へのコメントを増やすしかないかなと思っている。
  9. 主に1年生向け心理学実験実習では3つやる実験のうち2つをPsychopy+Pavloviaで作成。もう一つはどうしてもデバッグが進まないのでYouTubeで刺激提示することにした。通常時は受講生が実験者になる機会が設定できるのだが,今回はあきらめ,そのぶん各実験に関する文献調査などの比重を上げることにした。
  10. 非同期型の授業で驚いたのは,課題を早々に提出してくる学生がかなりいること。たとえば提出期限が十日以上先なのにもう半数近い学生が提出していたりする。期限が過ぎた課題はまだ一つしかないのだが,その提出率が約90%。履修登録した学生が全員受講するわけではないので,この数値はほぼ100%に近い。通常時の授業形態は学生個人のペースにあわせることができていないということが顕になったと思う。
  11. 10に関連して。つまり,オンライン化というよりも,実は学習の個別化(個人ペース化)の利点が大きいということ。ケーラー先生のPSI(Personalized Systems of Instruction)に時代がようやく追いつく可能性がある。ただ,このままだと課題を提出できない学生もでてくるだろう。大学にきて,友達と一緒に教室にくるという流れで,授業内演習に参加して課題を提出できていた学生たちの行動が,そういう社会的随伴性がないときにどうなるか注意深くみなくてはならない。
  12. 心理学実験実習に関しては,新入生がお互いを深く知り合う機会の一つになっている科目だと思うので。このあたりのサポートはなんとかしてあげたいと思っている。対面で面識がまったくないところでZoomなんかしてもうまくいきそうにないのだが,どうなんだろう。ここが5-6月の重点課題になりそうな予感。

日頃からの感謝をこめてwebクイズをご提供します:『パフォーマンス・マネジメント―問題解決のための行動分析学―』編

大学もコロナ対策に追われています。新学期をいつ始められるのか見通しを立てるのがどこも困難な状況ではないでしょうか。

そんな中,学生たちが学ぶ機会を確保すべく,先生方におきましても,様々な鋭意工夫をされておられることでしょう。

日頃,拙著を教科書や参考書に使ってくださっている先生方に,少しでもお役に立てればと,自分の授業では予習教材として使っているwebクイズを一般公開することにしました。

スマホからもアクセスできますし,テキストベースですので,通信量もそれほどかさみません。

個人情報保護や私の時間的資源の関係から,受講生のログイン履歴やスコアをまとめてご提供するわけにはいきませんが,たとえばクイズ受験後の画面をスクリーンショットで撮影し,クイズに取り組んだ証拠して学生さんに提出してもらうなどの方法はとれるかと思われます。何年か前までは私もそうしていましたので,そのときのマニュアルもご提供します

ユーザー登録用のマニュアルに加え,章ごとの学習目標とクイズに取り組む動画マニュアルも一緒にご提供します。バージョンが古いのと,一部授業に紐付いている問題があるところ(特に「予習クイズ01」)が難点ですが,使えるところだけでも使っていただければ幸いです。

なお,たぶんそんなことにはならないと思いますが,個人的に運営しているサーバーでの公開ですので,パフォーマンスには限界があります。遅くなったり,途切れたり,メンテナンス中になることもあります。また,学生さんに対する個別の支援もできません(メールで問い合わせがあっても対応できません)。その点はご了承ください。

国際行動分析学会がオンライン開催されることになりました(案内を話題のDeepLで翻訳してみました)。

Google翻訳よりも精度が高いかも?という噂のDeepLでABAIからの案内を翻訳してみました。手は全く入れてません(「悟」じゃなくて「理」だけど,そりゃ無理だよね)。

悟さんへ

COVID-19パンデミックの真っ只中にあって、私たちの世界的なコミュニティに深い懸念を表明したいと思います。私たち全員が直面している前例のない、急速に発展する課題に対応するため、ABAIは2020年の年次大会をデジタルで実施することになりました。世界最大の行動分析大会に、自宅やオフィスの快適な環境から参加する機会が得られます。十分なインターネット接続があれば、簡単にセッションに参加したり、同僚やスポンサー、出展者と交流することができます。プレゼンターは、プレゼンテーションをスムーズに行うために、マイク内蔵のウェブカメラやウェブカメラと外部マイクのような基本的な機器が必要になります。

コンベンションは、東部夏時間の同じスケジュールに沿って開催され、現地でも同じような機会が提供されます。5月23日から25日まで、16のプログラム分野で300以上の口頭発表が行われ、その中には関連分野の著名な行動分析家や科学者からの70以上の招待講演が含まれています。同時開催の13のバーチャルルームでは、任意のプレゼンテーションを選択することができます。さらに、650以上のポスターで構成される3つのポスターセッションに参加し、100以上の出展者と交流し、40以上の商談会と20以上の同窓会に参加することができます。ABAI Expoでは、ABAIの支部、特別利益団体、理事会、大学プログラム、その他の組織から150以上のポスターを提供する予定ですので、この分野で何が起こっているかを常に把握しておくことができます。プログラムの詳細や最新情報は、入手可能になり次第、ウェブサイトに掲載されます。今後数週間の間にプログラムにいくつかの小さな調整がありますが、それは速やかに発表されます。さらに、5月21日~22日には、90以上の大会前ワークショップに参加することができます。これらのワークショップは、私たちのウェブサイトで閲覧し、登録することができます。

私たちのプログラムは継続教育のための何百ものオプションを提供していますので、行動分析者認定委員会、米国心理学協会、全米学校心理士協会、および適格応用行動分析資格認定委員会のCE要件を満たすことができます。

3月23日(月)に、ワシントンD.C.のマリオット・マーキス、ルネッサンス、グランド・ハイアット、ウェスティンの各ホテルの客室ブロックが解放されます。ご予約はキャンセルされ、デポジットはホテルから払い戻しされます。ホテルがすべての払い戻しを管理するために、ある程度の時間をお取りください。

初めてのサイバーコンベンションの手配は複雑で、複数の電子プラットフォームとかなりの数のスタッフが関与しており、その中には他の場所で仕事をする人もいます。大会を成功させるためにあらゆる予防措置を講じる時間を与えていただき、皆様の忍耐に感謝しています。今後数週間の間に、発表者の皆様には、オンラインプラットフォームへのスムーズな移行のための詳細な指示やトレーニングをご案内する予定です。また、発表者、参加者、出展者、スポンサー、パートナー、一般の方々には、毎週のように最新情報をお伝えする予定です。

同僚の皆様には、ぜひご登録をお勧めし、この他に類を見ない集まりに参加していただきたいと思います。安全にお気をつけて、5月にバーチャルリアリティでお会いしましょう。

誠意をもって。
アバイチーム

Translated with www.DeepL.com/Translator (free version)

以下,原文です。

Dear Satoru:
We want to express our deepest concern for our world-wide community in the midst of the COVID-19 pandemic. In response to the unprecedented and rapidly developing challenges we all face, ABAI will conduct the 2020 Annual Convention digitally. You will have the opportunity to participate in the largest behavior analysis convention in the world from the comfort of your home or office. With adequate Internet connection, you can easily attend sessions and engage with colleagues, sponsors, and exhibitors. Presenters will require some basic equipment, like a webcam with an integrated microphone or a webcam and external microphone, in order to deliver their presentations smoothly.
The convention will follow the same schedule in Eastern Daylight Time and offer the same opportunities available on site. From May 23-25, you will have access to over 300 oral presentations in 16 program areas, including over 70 invited presentations from distinguished behavior analysts and scientists in related disciplines. You can choose among any presentation located in 13 simultaneous virtual rooms. In addition, you will be able to participate in three poster sessions, consisting of more than 650 posters, interact with over 100 exhibitors, and engage in over 40 business meetings and 20 reunions. The ABAI Expo will offer over 150 posters from ABAI chapters, special interest groups, boards, university programs, and other organizations so you can keep abreast of what is happening in our field. Details and updates about the program will be published on our website as soon as they become available. There will be some minor adjustments to the program over the next couple of weeks, which we will announce promptly. In addition, you will be able to participate in over 90 pre-convention workshops on May 21-22. You can browse and register for these workshops on our website.
Our program offers hundreds of options for continuing education, so you can fulfill CE requirements for the Behavior Analyst Certification Board, the American Psychological Association, the National Association of School Psychologists, and the Qualified Applied Behavior Analysis Credentialing Board.
On Monday, March 23, we will release the room blocks at our Washington, D.C. hotels: the Marriott Marquis, Renaissance, Grand Hyatt, and Westin. Your reservation will be canceled and your deposit will be reimbursed by the hotel without any penalties or need to contact the hotel. Please allow some time for hotels to manage all reimbursements.
The arrangements for our first cyber convention are complex and involve multiple electronic platforms and a considerable number of staff members, some of whom will be working from other locations. We are most thankful for your patience and for allowing us time to take all precautions to ensure the success of the convention. In the weeks to come, we will be contacting presenters to provide detailed instructions and training to transition smoothly to our online platform. We will also be updating presenters, attendees, exhibitors, sponsors, partners, and the public on a weekly basis.
We hope that you encourage your colleagues to register and join us in this one-of-a-kind gathering. Please stay safe, and we will see you in May in virtual reality.
Sincerely,
ABAI Team