新聞で見つけた速読法の本が届いたのでさっそくやってみた。
現在の読書速度(ベースライン)を測定する「四月一日の魔法」課題(p. 54-55)では、2124文字/分で「A+」の評価。B〜Cが一般的だそうだから、かなりの高成績(笑)。
ところがランダムに配置された数字の羅列からある数字を探して行く「数字ブロックパターンシート」など、課題が単純になると、とたんにパフォーマンスが低下。「よこ一行ユニットブロック」では「おじいさんは山へ芝刈りに行きません」にひっかかり過ぎて大笑いしてしまった(自分が選んだ文章を各ブロックから見つけて行く課題)。
アイディアは面白いし、練習すれば確かに個々の課題のパフォーマンスは向上するだろうけど、単純な練習をそこまで忍耐強く続けられるかどうか、そして個々のパフォーマンスが向上することでほんとうにいろいろな文章を読むスピードが上がるのかどうかがやはり疑問である。
高い月謝を払い込んでしまえば元を取らないともったいないという確立操作が作用する。だから有料セミナーに参加するのであれば、前者についてはある程度解決できる問題かもしれない。後者に関しては、どんなに「認知視野を拡大し」「文字の並列処理」ができるようになっても、たとえば文章中の専門用語から「イメージ」がわかなければ理解できない。だから、おそらく速読訓練の効果が現れるのは、文章に使われている語彙が既知であるものなどに限定されるのではないだろうか。
いずれにしても、この「速読」に関しては、卒論や修論のトピックになりそうなオモシロ課題がたくさん見つかりそうだ。少し文献でも調査してみよう。
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